ごま対談

劇団代表・ごまのはえ対談集。第2回ゲストは岡嶋秀昭さん(劇団衛星)です。

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ごまのはえVS岡嶋秀昭 2001.8.5収録



第2回ゲスト:岡嶋秀昭さん

1974年10月8日生まれ(三田佳子と一緒:本人談)。
劇団衛星を代表する俳優。
9月16日〜30日 アトリエ劇研に於いて『千年王国の避難訓練』公演予定。


ACT1:役者で一番大切なものは何か。

ごまのはえ(以下ごま) マツタケ、どうぞ食べて下さい。

註:この日はたまたま、ごまのはえが仕事場の生鮮食品売り場でマツタケを頂いてきたため、豪勢に『マツタケのスキヤキ』が食卓に上った。

岡嶋さん(以下岡嶋) おいしい!おいしい!これすごいおいしい、マツタケ!こんなにいっぱいマツタケを食べたの初めてー!

ごま アハハハハ、なんかウソっぽいなー。こっからもう恥ずかしげもなくいきますけど、「役者で一番大事なものは何か」っていう話をしたいんです。

岡嶋 はぁ。むつかしい話ッスね。

ごま 僕がいつもうちの劇団員に言っているのが、「お客さんの呼吸を止めれる役者になろう」と。つまり、舞台上で役者が呼吸を止めたら、お客さんも一緒に呼吸を止める、ある方向を指差したら、お客さんもその方向を見るような役者っていうのが理想じゃないかなと思ってて。そしたら舞台上の呼吸みたいなのが、客席側にも移るじゃないですか。その「呼吸が移った瞬間」がものすごい気持ちいいし。あとは釣りでいう「入れ食い」状態みたいな感じになるじゃないですか。

岡嶋 えぇ、えぇ。

ごま で、京都にも上手い役者っていっぱいいますけど、岡嶋さんの誉められ方って珍しいと思うんですよ。「キチッと(芝居が)できている」プラス「自分の呼吸を客席に移す」っていうのがすごい上手いと思うんですよね。うちの前回の公演『実録S・M・A・P秘話』の玉入れのコーナー(司会役で日替わりゲスト登場)に出て頂いた時、『終ー了ー』って言ったときに拍手が来たの岡嶋さんだけだったんですよ。

岡嶋 おぉー!へぇー?ふーん!(驚いている)

ごま あれはきっと、舞台側と客席側がある程度、呼吸的につながっていたからだと思うんですよ。僕は、そういうことは大事だなと。そういう役者はいい感じだなと思っているわけですが、その辺に関してはどうですかね?

岡嶋 ふぉ〜・・・あぁ〜・・・(笑っている)。

ごま エヘヘ、嘘笑いになってきてんで、嘘笑いに。

岡嶋 でも、なんかよく言うのはアレですよね、例えば携帯(電話)が客席で鳴った時に、アドリブで役のままつっこめる人が「いい役者」って言いますよね?でも、「それがどないやねん(怒)」ちゅう思いが・・・。

ごま あっはっはっは(大笑い)。

ACT2:大失敗したこと。



ごま 「大失敗」ってなんかあります?今までの中で。

岡嶋 うふふふふー。それは去年の12月に、「公演をひとつとばした」!!うふふふふー。

ごま あぁーっ!!

岡嶋 もうねぇ・・・普通は辞めてるよ!うふふふふー。

ごま アハハハハー!びっくりしたわー!あれ、突然声が出なくなったんでしょう?

岡嶋 ていうか、あの公演の練習の時に、全部ダミ声でやってて。前々から喉の調子がおかしいとは思ってたので、公演直前に病院に行って診てもらったら「慢性喉頭炎です」とかって言われて・・・。あまり声をつぶした事がなかったから、そーゆー時の対処がよくわからなかったんよ。で、舞監(舞台監督)から「マイクつけよう!」とか指示があったんやけど、「まだ大丈夫」とか言って意地を張ったりして。結局、喉が開ききってしまって・・・。本当にたくさんの方にご迷惑をお掛けしてしまいました。

ごま でも、それは本当に「本当の失敗」じゃないですか。「うわすべりの失敗」みたいのはありますか?

岡嶋 うん・・・。それはやっぱり「負けた時」ですね。

ごま 「負けた時」?(客席の)目線が厳しかった時ですね。

岡嶋 うん。

ごま うちの板橋(薔薇之介)親方とかは、そーゆーのが多いんですけど。やっぱり「これくらいでいいだろう」みたいに決めてかかると失敗しますよね。

岡嶋 そーやね。「ここまででいいやろう」っていうのを引いてもうたらその時点で負けですよね・・・。もー、そーゆー失敗だらけですわ、僕ら。でも、お金払って来てもらってることを思うと、「毎回、出来が違ったらアカン!」みたいに思ってしまうんですけど、なかなかむずかしいな。

ごま 「これくらいやらないとお客さんにはわからないだろう」という意気込みでやってるんだけど、お客さんからすれば「バカにしてんのか?」みたいな・・・そう言われたら一番辛いですよね。

岡嶋 うんうん。やっぱり目指すべきところは、自分でやってて「うわー、オレ今こんなんやってもうた!」と思えることができたらいいよね。自分にとっても喜びになるし。そうでないとダレるし、飽きるし。



ACT3:役者にもいろんな種類があります。



ごま 今度ね、金田(淳)さんに11月に出演してもらうんですけど、金田さんが持ってる役者的な欲求と、岡嶋さんが持ってる役者的な欲求はかなり違うと思うんです。金田さんは多分「台本にある役」と「自分の中にある役(自分でイメージしているもの)」とを微妙に混ぜていくのが楽しくてやっているような気がするんですよ。そーゆーような意味で、岡嶋さんは、台本から役を作っていかはるんですか?

岡嶋 ・・・ウン?いや・・・あのねえ、「役作り」という言葉に拒否反応を・・・。

ごま ふっはっはっはっは!「拒否反応」ですか!?

岡嶋 いや、昔、大学のサークルで芝居してた時に「演出家のイメージに合わせよう」とする役者の他に、また別のタイプで「演出家のイメージしているものを自らのイメージで超えてやろう」的な性格の役者がいたんですよ。で、僕は「ただ単にウケたらいい」と思ってたので、後者のタイプだったんですね。

ごま 「ウケたらいい」!?あっはっはっは!

岡嶋 基本的に「他の人になれるハズがない」と思ってしまっているんだけど。あ、でも最近そーゆーふうにいろいろと考えていくのはムダじゃないなと感じるようになってきた。

ごま (演出家と役者のイメージを)混ぜれば無限に広がるけど、混ぜなきゃ2、3パターン程度で終わってしまうじゃないスか。

岡嶋 そうそう。僕の場合はやっぱり「ただギャグとかがウケればいい」みたいなのがあって、(劇団)衛星の時でも、台本ができあがる前に「今回はこんなんしてみたい」っていうのがあったりして。でも、まぁとりあえずはいろいろと考えてやるワケだけども、それで「(演出から)ダメが出ないってことはOKなんだから」っていう感じになって・・・。やっぱりね、自分が面白いっていうのをやった時には、何故かね、キチンとウケるんですよ。うん。

ごま 多分、お客さんは岡嶋さんが楽しんでいる姿が面白いんじゃないかな、と。

岡嶋 あぁ、うん!それはそう思うよね。えー、僕は、マツタケのような役者になりたいです!

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