復活!裏ダメ出し

「愛のテール」裏ダメ出し

 あの「裏ダメ出し」が帰ってきた!
 劇団代表ごまのはえが役者達に厳しいダメ出し! 面と向かっては言えないからWeb上で。
 往年の連載はコチラ。 昨年夏、「新京の動物園」版はコチラ。

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 ●愛のテール裏ダメ出し:奥田ワレタ編


裏ダメターゲット:奥田ワレタさん

1977年3月7日生まれ。大学在学中より芝居を始め、劇団衛星を経て現在フリーの役者として活動。劇団☆世界一団、電視游戲科学舘などに出演。ニットキャップシアターには、前々回公演「おっぱいブルース」に続いて2度目の出演。

 ☆ 前置き ☆

コンチ!肉の塊りです。今回は奥田ワレタにダメ出しってことで久しぶりに書きます、カキます、ワレタでカキます、マスカキマス。ここまででわかる様に今回はホントにひどいよ。やめといた方がいい。読まない方がいい。不快になるから。って前置しといてとっとと書きます。
ワレタはかわいい。もし中学高校で一緒のクラスとかになってたら、肉の塊もブルブル震えていただろう。ワレタと俺が同じ年の同じ日に生まれたってことはさんざん自慢してるから知ってる人もいるだろう。でも共通点はそれだけじゃなかったってのが今回のお話。肉(オレのこと)とワレタは一時期生活を共にしていたんだ。ワレタの少女時代、肉(オレね)は少女ワレタの孤独を食べていた。ノビ太にとってのドラえもんが、ワレ太にとっては(オレ)だったんだ。

 ☆ 第一話 肉と少女 ☆

――肉は誰にも見えない。唯一ワレ太をのぞいては。肉は下着を汚さない。たった一枚のブリーフを夜中奥田家のフロ場で一人洗タクする。階段を上がってワレ太の部屋に入る。もちろん洗いたてのブリーフ一丁で。寝るワレ太の側にピッタリ横腹をつけ、そっと息を吹きかけワレ太の泪をかわかす。ワレ太は目をさます。泣き疲れた赤くはれた目だ。――

ワレ太 肉…
 うん。肉だよ。

――ワレ太は語りはじめる。学校であったイヤなこと、家族のこと。ワレ太は人前で泣かない女の子だ。唯一人、肉を除けば。――

 どうしたの。
ワレ太 今日体育の時間でね、みんなに笑われたの。
 どうして。
ワレ太 逆あがりができなかったの。私一人、何度やってもできないの。どうして、どうして私には逆あがりができないの。どうにかしてよ、肉。
 …けりあげる力だね。
ワレ太 けりあげる力?
 そう。じゃ練習しようか。
ワレ太 ここで?
 そうだよ。さ、僕をけりあげるんだ
ワレ太 でも。
 いいから、僕のことはいいから。君が逆あがりができたらそれだけで僕は幸せなんだから早くけって。
ワレ太 だって。
 ツベコベ言うな。早くけれって言ってんだろこのガキが。男に恥をかかす気か、え!? ここ、ここをけってくれ。さ、けれ! もっとけれ、鋭くけれ!!

――少女の孤独は甘い味。肉はワレ太にけられ続ける。肉の毛穴から緑色の汁がでる。ワレ太も汗をかきはじめた。いい感じだ。こうして西ノ宮の夜はふけていく。でもワレ太、ご両親には内緒だよ……。――
 

 ☆ 第ニ話 肉包子 ☆

――今夜も肉はブリーフをもみあらい。夜の奥田家の風呂場の水は、甘い味がする。かわかすことなく濡れたブリーフをはいて(少しキツイ感触)、階段をのぼるよ。ワレ太、君の泪をふくために……。
   予想外にワレ太はまだ起きていた。泣きはらした顔をして一人途方に暮れていた――

 どうしたの。
ワレ太 明日家庭科の時間があるの。
 それで。
ワレ太 私、縫いものが全然できないの。どうしてどうして私にはぬいものができないの。なんとかしてよ、肉。
 ……ここ(腹)をぬうんだ。
ワレ太 え。
 僕の肉われをぬいなさい。
ワレ太 肉は痛くないの。
 そりゃ痛いさ。でも痛みには身体の痛みと心の痛みとあってね、僕にとってはワレ太が泣いているってのは(以下理屈中略)。だから、ね、ここをぬって。
ワレ太 だって。
 だってもへったくれもねーんだガキが。早いことツーンとやってくれよ。おっとその前にその手と針を冷蔵庫で冷やしてこい。なるたけ冷たい指で俺にふれてくれ。それから俺をひとあつかいするなよ。目も冷たくしろ。肉だからな肉、俺は肉だ。さぁ刺してくれ、刺せ、刺せ!!

――ひとはりごとに肉はふるえる。ワレ太は新人ナースみたいにマジメな目つきで肉ワレをぬう。声をだしちゃダメだよ。声をださない、緑色の汁がワレ太のタオルケットをよごさないように、注意をしながら、西宮の夜は、……あぁいいかも。――
 

 ☆ 第三話 馬フンの河ながれ ☆

――ワレ太が中学一年の時、ワレ太がこんなことを言いだした。
   「しょうろう流しがみたい」
   肉はガンバッタ。まずワレ太に全身をしばらせた。それから頭ハツをツルツルにそらせた。で、全身にロウをぬりたくり頭の先にナワをチョンマゲみたいにつけて、人間ロウソクになった。ここまでの作業だけで緑の汁はでまくった。何せワレ太はもうスクールブラつけてたからもうたまらんかった。それから武庫川にはこばせた。小舟を準備して柱をたて、そこに自分をくくりつけさせた。そして頭に火をつけた。――

 いいかい、僕は流れていく。けっして目をはなしちゃいけないよ。僕がみてるー!って叫んだら、ちゃんと「はい!」って答えるんだよ。
ワレ太 …わかった。

――肉は流れた。ジリジリと頭がもえる。溶けたロウが全身をつたわる。一瞬シャングリラがみえた。――

 みてる!

――返事がない。――

 みてるかーい!!

――返事がない。慌てて肉はワレ太が見ているハズの橋の上に目をこらす。夜の武庫川、ワレ太の他にもう一人、人影がみえる。――

 しまった、バスケ部だ!!

――肉はダマされていたんだ。これは別れの儀式だったんだ。ワレタにはもう彼氏がいたんだ。しかもバスケ部の!
   肉は流れていく。もう緑の汁はでない。肉は不機嫌なオバさんのような目をして遠くもはや影となったワレタに叫けんだ。――

 憶えていろ! いつかまたきっとお前の前に姿を表わす。そしてお前に色々と命令をして俺は気持ちよくなってやる! そう小劇場だ!! お前は女優だ! 俺は演出家だ! お前は鹿みたいにカワイイ女の子になっていて、そんなお前の囲りをブリーフはいた男達が乱舞するんだ! そんな芝居をしてやる! 汚してやる、汚してやる、汚してやるからな!!

 はい、終わりです。
 俺、病気かな。

おわり

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