空き部屋満室プロジェクト(笑)
Nature in Blood キャラクターによる競シナリオ

「ある女達」

パーティー後の場末のバー
2人の年頃のお姉様がカクテルを傾けながら、何やらブツクサと呟いている。

 

シンディー「聞いてる? 京(みやこ)」
京(支部長)「なんなのよ、もうアンタの愚痴は聞き飽きたわよ」
シンディー「そんなこと言わないで聞いてよ。彼ったら酷いのよ」
京(支部長)「『彼』って誰よ? アンタ気が多いから誰なのか名前を言ってからにして」

 

京は面倒臭そうに突っ伏す。そこそこ酔っている。
 

シンディー「あー、『彼』の事よ、分からない?」
 

シンディーも、相当酔っぱらっている。でも、続けて言う。
 

京「だから『彼』って誰よ? 飲み方足りないんじゃないの?」
 

京カクテルの追加注文をする。モスコミュール。
 

シンディー「ありがと。じゃあ私からのおごり」
 

シンディーもカクテルの追加注文を出す。ブラッディーマリー。
京カクテルを軽く飲む。口元に残るトマトジュース色。妖しい。

 

京「で、『彼』ってあのオヤジのこと?」
シンディー「オヤジじゃないわよ。・・・なんて名前だっけ? 支部長のことなんだけど」

 

シンディー頭を抱えつつもカクテルを口に運ぶ。黄色のカクテルグラスに深紅のルージュが移る。
 

シンディー「まぁ、いいわ、とにかく酷いのよ。最近全然かまってくれないの」
京「確認するけどさ、あなた達の付き合いって『不倫』なんでしょう?」
シンディー「そうよ。私は、はかない愛人(はぁと)」
京「だったらさぁ、諦めるところは諦めなきゃぁ。あっちには家庭があるんだし。」
シンディー「でも『彼』は『もう君しか見えないんだ』なんて言ってくれてるのよ」
京「ばっかじゃないの、アンタ。そんな言葉を真に受けてるの? あいつは『狸』なのよ。その上、たらしだし。」
シンディー「ああ、言わないで。分かってるんだけど・・・」
京「分かってるんだったら別れちゃえばいいのに。」
シンディー「・・・他人(ひと)事だと思って・・・。そう言えば、アンタだって一匹手込めにしたそうじゃない?」

 

京、飲みかけのカクテルを吹き出す。
 

京「人聞きの悪い・・・。手込めだなんて・・・ちょっと、上に乗っただけなのに・・・」
シンディー「ちょっと? いい加減にしてよ。彼泣いてたよ。初めてだったみたい。」
京「あのさぁ、人を淫乱みたく言うの、止めてくれる? 彼が『俺を男にして下さい』っていうから『男』にしてあげたのに」
 

思い出したように続けて言う。京
 

京「大丈夫よ。避妊フィルムは、ちゃんと入れたし。」
 

持っていたカクテルを一気に飲み干し、髪を振り乱しながら抗議する。どうやら、京の相手はシンディーの部下らしい
 

シンディー「そう言う心配してるんじゃないの。彼、女性不信で、女を見るだけでビビっちゃってるのよ。どう責任を取るの」
 

思い出しながら、にやける京
 

京「あら、意外と根性無いのね。ヤってる時は『いい顔』してたのに・・・」
シンディー「ああもう、聞いてられない。飲みましょう」

 

カクテルの追加注文をする、シンディー。ソルティードッグ。
 

京「もしかして、貴方も狙ってたの?」
 

シンディーのカクテルを見ながら京呟く
 

シンディー「内緒・・・」
京「不倫だけじゃ足りないなんて、あなたの方がよっぽど淫乱みたい」

バーの夜は、まだまだ長い・・・。

帰ろうよ。